物理 分子の極性 分子間相互作用 薬剤師国家試験対策

薬剤師国家試験対策

薬剤師国家試験対策として少しずつまとめていこうとおもいます!

私なりにまとめた物なので不備等あると思いますがあった場合はコメントなどで教えてくれると嬉しいです!

分子の極性

電気陰性度が違う原子が結合した場合分子内で偏りが生じてしまいます。(分極)

分極した時に電気陰性度が大きい原子は負電荷(δデルタ-)を帯びます。反対に電気陰性度が小さい原子は正電荷(δ+)を帯びます。

負電荷と正電荷の分極の度合いをベクトルで表したものを双極子モーメントと呼び、これでどちらに電荷が分かれているかが分かります。

極性分子

上記で示した通り双極子モーメントをもつ分子は分極しているので極性分子と呼びます。

水 双極子モーメント
酸素側が負電荷、水素側が正電荷に分極している

無極性分子

極性分子と違い双極子モーメントをもたない分子を無極性分子と呼びます。

双極子モーメントはベクトルで表されるため左右均等に同じ電荷(同じ原子)だとつりあってしまいどちらかに電荷が偏ることが無いため無極性分子となってしまいます。

二酸化炭素(CO2)
例外

二酸化硫黄(SO₂)は組成式で表記すると二酸化炭素(CO₂)と似ているため無極性分子と判断しがちですがこれは極性分子にあたります。

二酸化硫黄(SO2)

上記のように折れ線の形をしておりどちらかというと水(H₂O)に近い形をしています。酸素(O)の手の数がおかしいと思いますがこれは酸素同士が単結合と二重結合を高速で繰り返しなっているので一概にどちらが単結合でどちらが二重結合か判断できないのです。(強いて言うなら1.5結合)

それに加え硫黄(S)には非共有電子対が存在するため図のような折れ線形になります。ちなみに結合角は120°になります。

分子間相互作用

分子間の相互作用は沢山ありますが要点をしぼって大切なところからおさえていきましょう。

ファンデルワールス相互作用

ファンデルワールス相互作用は下記でまとめた結合よりもずっと弱い中性分子間で働く力です。

ファンデルワールス相互作用は化学結合と違いほぼ全ての物質間で作用するため他の記事でまとめますがコロイドなどの大きな物質間でも起きる弱いながらも非常に幅広い相互作用であり、引力と斥力の総称です。

ファンデルワールス相互作用のポテンシャルエネルギーは分子間距離の6乗に反比例するというのはしっかりおさえましょう!

ファンデルワールスの式
ファンデルワールスの式
ファンデルワールス相互作用による沸点の変化

ファンデルワールス相互作用が作用するもので一番分かりやすく国家試験でも出てくるのが沸点です。

同じ組成式で分子量も同じでも構造によって沸点は変わります。

アルカンを例にとった場合に直鎖と分岐では触れ合う表面積が大きくなる直鎖のほうが分裂するのに大きなエネルギーを必要とするため沸点は高くなります

ペンタン
ペンタン(C5H12)
分子量72
2,2-ジメチルプロパン
2,2-ジメチルプロパン(C5H12)
分子量72

上記の場合ではペンタンの沸点が36℃に対して2,2-ジメチルプロパンは9.5℃と大きく開いてることが分かります。

ちなみに赤い部分は分散力が起こる可能性がある箇所を示していますが分散力は後述します。

双極子間相互作用

確認として双極子とは分子などが正電荷(δ+)と負電荷(δ-)に分かれている事を言います。

その双極子には「永久双極子」「誘起双極子」「瞬間双極子」があります。

永久双極子

結合している原子間の電気陰性度の差によって生まれている双極子

誘起双極子

無極性分子だったものに双極子などが近づくことにより電荷が偏って双極子となったもの

誘起双極子
瞬間双極子

無極性分子内にある正電荷と負電荷は通常つりあって無極性となっているますが瞬間的にそのつりあいが崩れて正電荷と負電荷に分極することがあります。

このつりあいが崩れることを電子雲の揺らぎとも呼ばれています。

瞬間双極子

上記の3つは分子単体に関しての記述ですがこれらを起こす分子同士の相互作用を双極子間相互作用といいます。

永久双極子ー永久双極子間相互作用  配向力又はKeesom(キーサム)力

永久双極子同士が近づいた時にそれぞれの正電荷と負電荷が引き付けあう相互作用です。

Keesom力 キーサム力

永久双極子ー誘起双極子間相互作用  誘起力又はDebye(デバイ)力

無極性分子に永久双極子が近づいた時にそれにつられて無極性分子内に電荷が偏る相互作用です。

誘起双極子

瞬間双極子ー誘起双極子間相互作用  分散力又はLondon(ロンドン)力

無極性分子同士が近くにある状態で1つの無極性分子が瞬間双極子になった場合に周りの無極性分子がその双極子につられて誘起双極子となって引きつけ合う相互作用です。

この相互作用は前項で説明したファンデルワールス相互作用のほとんどがこの分散力によるものなのでしっかりおさえましょう。

ロンドン力

水素結合

水素結合は電気陰性度が大きいフッ素原子(F)や窒素原子(N)、酸素原子(O)などに結合した水素原子が正電荷(δ+)を帯びる。その正電荷と他分子の酸素などから発生している負電荷との間に働く相互作用を水素結合といいます。

この結合はファンデルワールス相互作用よりも強い相互作用のため様々な違いが生まれます。

水素結合の代表格が水(H₂O)です。水は水素結合によって独特の特徴を持っています。

固体状態(氷)

他の物質の固体は表面積が一番小さくなるように集まっているのに対して氷は水素結合を介して整列する形をとる為他の物質の固体に比べて密度が水(液体)に対して低いことが知られています。

この性質によって氷は水に浮くことが説明できます。

液体状態(水)

氷のときはほぼ全ての水分子が水素結合をしているのに対して一部の水素結合が切れることによって液体状態を維持しています。

氷のときは分子が整列していたため隙間が大きかったのですが水になると少しばらばらになってその隙間にさらに水分子が入り込むため氷より密度が高くなります

気体状態(水蒸気)

水のときは水素結合を少し切断しただけですが水蒸気になるときはほぼ全ての水素結合を切るためとても大きなエネルギーを必要とします。

プロパン(C₃H₈)は分子量44もありますが沸点は-42℃しかありません。それに対して水の分子量は18しかないのに沸点は100℃ととても大量のエネルギーを消費することが分かります。

疎水性相互作用

水溶液中に疎水性分子が存在した場合に疎水性分子は水分を嫌うので疎水性分子同士でくっついて水分と接する表面積を小さくしようとします。

この疎水性分子同士でくっつくときに働く作用を疎水性相互作用といいます。

このとき疎水性分子同士がくっつく部分にあった水分子がはじき出されるのでエントロピーは増大します。

静電相互作用

今までに何回も出てきた正電荷と負電荷との間に働くのを静電相互作用と呼びます。

ここで大切なのはこの力の名前をクーロン力と呼び、クーロンポテンシャルエネルギーは距離に反比例することです。

クーロンの式

ファンデルワールス相互作用は距離の6乗に反比例するのでこれがクーロン力と混ざってしまうことがよくあります。文字数が多いほうが6乗と覚えましょう!

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