薬剤師国家試験対策として少しずつまとめていこうとおもいます!
私なりにまとめた物なので不備等あると思いますがあった場合はコメントなどで教えてくれると嬉しいです!
放射壊変(1段階目)
今回やっていく壊変では原子番号と質量数がどういうものかをしっかり理解しておくと分かりやすいのでおさらいしておくといいと思います。
原子は陽子と中性子が中心に集まった原子核とその周りを飛び回っている電子からできています。
原子番号とは上記で述べた中の陽子の数にあたります。
質量数とは陽子の数と中性子の数を足したものになります。

それでは本題です。
ある原子核が陽子を出す(原子番号が1個減る)などの変化を起こすことがあります。
この変化を起こす前の原子核を親核種、変化した後を娘核種と呼びます。そしてその変化の名前を壊変と呼びます。
ちなみに親核種から娘核種へ壊変する際に放射線(エネルギー)を放出するという特徴があります。
放射線の分類
ひとえに放射線と言っても沢山の種類があります。

それぞれの細かい内容は別の記事で紹介します!
α壊変
比較的質量数の大きい原子核が陽子2個と中性子2個を放出する壊変です。
陽子と中性子2個ずつということでこれがヘリウムと等しい物が放出されたと判断できるためHe原子核(α粒子)の放出とも言われています。
陽子が2個放出されているため原子番号は2つ下がり、質量数は陽子と中性子が2個ずつ減っているため4つ少なくなります。

β壊変
α壊変はHe原子核を放出するものでしたがこのβ壊変は電子の出入りで原子番号や質量数が変わるものなので細かいですがまったく逆の壊変になったりするので注意してください。
また、電子の出入りで変わるだけなので質量数は変化しないというのも注意が必要です。
β⁻壊変

原子核内の中性子1個が電子を放出して陽子1個に変換される壊変です。
中性子が陽子に変わっただけなので質量数は変化しませんが、陽子の数は増えたので原子番号は1個大きくなります。
β⁻のマイナスがついたら逆に1個増えると覚えましょう!
β⁺壊変

次はβ⁻壊変とは違い、陽子から陽電子が1個放出され中性子に変わる壊変です。
プラスに荷電しているものからプラスを取ったら中性になるのに注意しましょう。
陽子が中性子に変わっているので原子番号は1個小さくなり、陽子と中性子の合計は変化していないので質量数は変化しません。
β⁺のプラスは逆に減るとβ系の壊変は記号と逆と覚えましょう!
軌道電子捕獲(EC)

名前の通り原子核の陽子が原子核の周りを飛んでいる軌道電子を1つ捕まえて中性子になる壊変です。
陽子が中性子に変わるので原子番号は1個小さくなります。また、陽子が中性子になっただけなので質量数は変化しません。
軌道電子を捕まえるにあたってエネルギーを放出するのですがこのエネルギーの名前を特性X線と呼ぶので覚えておきましょう!
放射壊変(2段階目)
上記でまとめた壊変が起きた原子核がまだ不安定な状況にある場合にさらに壊変が起こります。
1段階目は放射線でいうα線やβ線と呼ばれる粒子線を放出していましたが2段階目は電磁波(主にγ線)を壊変の際に放出します。
そしてもう1つ特徴としては2段階目は質量数も原子番号も変化しないという点なので注意してください。
γ転移
1段階目の壊変直後の娘核種は不安定な状態(励起状態)にあるのでそこからさらに安定の状態(基底状態)になるのを遷移と呼びます。
この転移する時に放出される電磁波がγ線になるためγ転移と呼ばれています。
これは電磁波を放出しているだけなので上記で書いたように質量数、原子番号は変化しません。
核異性体転移
1段階目の壊変後に励起状態なりますがγ転移をせずに励起状態を長く保てている状態の原子核を核異性体と呼びます。
しかし核異性体の状態でも不安定なことには変わりないのでこれが安定の基底状態にγ線を放出してなることを核異性体転移と呼びます。
こちらもγ線を放出しているだけなので質量数、原子番号は変化しません。
壊変まとめ
それぞれの項目の内容を覚えられたら一番ですがまずは下の表を覚えておきましょう!
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