大動脈瘤・大動脈解離について

病態

私自身がまだ2年目ということもあり知らない事もとても多いので学んだ事をまとめていきます。

以前患者さんで「スタンフォードB」とカルテに記載がありそれに対して治療が開始されていました。しかし私はこのスタンフォードがなんなのか分からなかったのです・・・

どうやら大動脈解離についての分類なのだと分かり大動脈瘤と大動脈解離の違いもよく分からない事に気づきそこから調べてみました。

大動脈瘤について

大動脈は心臓から送り出された血液が最初に通る血管です。

そのため人体の中で最も通る血液量が多く、一番太い血管になります。

大動脈も部位によって名前が細分化されており、心臓から順に上行大動脈弓部大動脈下行大動脈腹部大動脈となっています。

大動脈

上記のどこかが膨らんでコブみたいになる病態が大動脈瘤です。

このコブの膨らみ方にも2種類存在し、血管全体が膨らむのを紡錘ぼうすい状大動脈瘤、一部分だけ膨らむのを嚢状のうじょう大動脈瘤といいます。

この2つでリスクが高いのは嚢状大動脈瘤と言われています。

紡錘状大動脈瘤
嚢状大動脈瘤

原因、症状

明確な原因は分かっていないです。しかし、動脈硬化、喫煙、ストレスや糖尿病、高血圧などの生活習慣病が深く関与しているのではないかと言われています。

症状としては、コブが小さい状態ではほとんど自覚症状が無いと言われています。しかし、コブが大きくなっていくと、周りの組織、神経を圧迫するようになり、誤嚥を引き起こしたり、声帯に関する神経を圧迫されて声がかすれる(嗄声させいなどが起こるといわれています。

大動脈瘤が破裂した場合は大動脈には大量の血液が流れているためそれが一気に流れ出します。それによって激しい胸や背中の痛み、出血性ショックを引き起こします。

破裂した場合の対処法は手術しかないためこうならないように早期発見が大切になります。

大動脈解離

血管は内膜、中膜、外膜の3層からなっていてそのうちの中膜がやぶれてしまい、亀裂が入った状態になり、血管壁内に血液のたまり場ができてしまう病態です。

大動脈解離

この亀裂が大きくなると解離部分も大きくなり最終的に破裂して大量出血へつながってしまいます。

この亀裂は入る部分によって分類されているのがスタンフォードA、Bの2分類です。

先述した大動脈の部位のうち行大動脈に亀裂が入るのをスタンフォードAに分類されます。

これは心臓から近く非常に緊急性が高いためAに分類された場合は即手術になります。

弓状大動脈以降に亀裂が入るのをスタンフォードBに分類されます。こちらはAに比べて緊急性は低く、厳格な血圧管理をすることによって手術せずに済みます。

治療

この場合降圧薬はACE阻害薬などの心保護作用を求めるのではなくCa拮抗薬などでしっかり血圧を下げていく必要があります。

急性期では100~120mmHgと普段の高血圧の診断よりさらに低く設定されています。

慢性期であっても130~135mmHgと低めなので血圧管理はとても重要です。

大動脈瘤、大動脈解離と診断されたら?

血圧管理がまず第一なので毎日の血圧測定は必須になります。

他にも飲酒、喫煙を避けるなど生活習慣の改善を行います。

血圧管理が大切ですが日常で血圧があまり上下しないようにするのも大切です。

熱いお風呂に入らない、トイレは和式でなく洋式を使用するなど細かい注意が必要です。

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