低栄養状態ではマラスムスとクワシオルコルの2つに分類されます。
この2つの違いだけでなくどのような点に注目すればいいのかをまとめていきます。
マラスムスとは
栄養素が全体的に不足している状態です。飢餓状態とも呼ばれています。
全ての栄養素が不足していますが特にエネルギー、たんぱく質不足が問題になります。
体脂肪、筋肉が減少して結果的に体重減少につながります。
クワシオルコルとは
食事は摂取できている場合が多いのですが栄養バランスが良くない状態です。
具体的には主食(お米や芋など)は摂れているがおかずがあまり食べられていない状態です。
よって摂取カロリーは足りていますがたんぱく質が不足している状態です。
主食は糖質(炭水化物)なのでそれに合わせてインスリンは分泌されます。これにより体脂肪や筋肉はほとんど減少しません。
ここで注意したいのがたんぱく質は不足していますが貯蔵された脂肪や筋肉を代償反応で使用するため血清アルブミンの低下は見られません
たんぱく質が不足すると
たんぱく質が不足すると脂肪肝、浮腫が見られます。
肝臓でたんぱく質を使用してリポたんぱく質を成合成し、全身に脂質を運搬します。
しかしたんぱく質が不足すると全身に脂質を運搬できず肝臓に溜まってしまうため脂肪肝になりやすくなります。
次に浮腫がですがたんぱく質は血管内に水分を留めるために膠質浸透圧を形成しています。
しかしたんぱく質(膠質)が不足すると血管内の浸透圧が低下し水分が血管外へ移行することにより浮腫につながります。
膠質浸透圧について↓
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