リベルサス錠についてまとめ

医薬品

2021年2月にリベルサス錠(セマグルチド)が発売されました。

GLP-1では初の経口薬として発売前から注目されていた薬剤です。

今回はそのリベルサス錠について使用方法など気になった点をまとめていこうと思います。

禁忌

2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2.2 糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[インスリン製剤による速やかな治療が必須となるので、本剤を投与すべきでない。]

2.3 重症感染症、手術等の緊急の場合[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない。]

 

まずおさえておかないといけないのが本剤はGLP-1製剤のため1型糖尿病の患者さんには使用できません。

さらにこの薬剤はtmaxが1時間のためアシドーシスや糖尿病性昏睡など緊急を要する場合には使用しても間に合わないため禁忌となっています。

効能効果

適応:2型糖尿病

GLP-1作動薬なので1型糖尿病には適応はありません。

 

GLP-1については下記の記事を参考にしてください。

 

添付文書に記載のある注意点としては

「本剤の適用は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。」

ということなので薬が始まったとしても今までの食事、運動療法はしっかり継続するように投薬の際には説明が必要です

用法用量

初回投与:1日1回3mg

維持用量:1日1回7mg

初回投与から4週間後に7mgへ増量可能。

7mgを4週以上投与しても効果不十分の場合は14mgへ増量可能。

 

日本人2型糖尿病患者を対象とした、プラセボ、リラグルチドとの比較検討試験(MSD HPより)

上記は用量反応試験の結果ですがリベルサス3mg群においてもある程度の効果が得られるため初回用量は3mgで設定されているようです。

効果以外では本剤は空腹時に内服するため胃腸障害の観点からも低用量から開始が重要です。

 

添付文書には詳しく記載はありませんが3mgでコントロールができている場合は4週間後も3mgを投与し続けて問題ないです。(インタビューフォームより)

 

用法及び用量に関連する注意

「本剤の吸収は胃の内容物により低下することから、本剤は、1日のうちの最初の食事又は飲水の前に、空腹の状態でコップ約半分の水(約120mL以下)とともに3mg錠、7mg錠又は14mg錠を1錠服用すること。

また、服用時及び服用後少なくとも30分は、飲食及び他の薬剤の経口摂取を避けること。分割・粉砕及びかみ砕いて服用してはならない。」

 

本剤はSNACという吸収促進剤を用いて胃から吸収される薬剤のため空腹時に服用する必要があります。

IFでは120ml以外の量の水でも臨床試験を行っていますが、240mlではCmaxが約7割に落ちていました。

 

さらに食事の影響も受けやすいため服用後30分は絶食する必要があります。ここで注意したいのが食事だけでなく他の経口薬剤も30分は服用してはいけないという点です。

IFではCmaxは32%、AUCは34%低下した報告があります。

 

「本剤14mgを投与する際には、本剤の7mg錠を2錠投与することは避けること。」

同じSNACを含む薬剤が物理的に2つある場合吸収に影響を及ぼす可能性があるため14mgを服用したい場合は14mg錠を使用したほうがいいです。

薬価などについて

薬価は下記の通りです。

  リベルサス錠3mg  143.20
  リベルサス錠7mg  334.20
  リベルサス錠14mg  501.30

用法の注意で7mgを2錠服用することはできないですがコスパを考えても14mg錠を使用したほうがいいみたいです。

 

ちなみに今回のリベルサスの成分はセマグルチドですが同成分でオゼンピック皮下注が販売されています。

オゼンピックは維持用量で週1回0.5mgを投与します。

薬品名1個あたりの薬価4週間分(28日)の薬価
リベルサス錠3mg143.204009.60
リベルサス錠7mg334.209357.60
リベルサス錠14mg501.3014036.40
オゼンピック皮下注0.25mg1547.006188.00
オゼンピック皮下注0.5mg3094.0012376.00
オゼンピック皮下注1.0mg6188.0024752.00
2020/04/01時点の薬価

どの用量を使用した場合でもリベルサスの方が安いですが服用方法が少し複雑なため投与方法に特殊な制限のないオゼンピックがいい場合もあると思います。

副作用

重大な副作用

低血糖(頻度不明)

急性膵炎(0.1%)

 

GLP-1は低血糖が起きにくいと言われていますがしっかり注意しましょう。

急性膵炎の症状として嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛などがあげられるため異常があった場合はすぐに服用を中止し、膵炎の場合は再投与は行わないよう添付文書に記載があります。

 

その他の副作用

GLP-1の代表的な副作用として胃腸障害があります。IFでは臨床試験全体で25.4%報告されているので注意が必要です。

胃腸障害に付随して悪心、嘔吐、下痢、便秘にも注意が必要です。

その他注意

リベルサスは吸湿性が高く、光に不安定のため一包化には向きません。(安定性の期間等の記載はありませんでした)

不安定のためミシン目以外の場所で切り離さないこととされています。

リベルサス MSD HPより

実際の製剤写真ですが1錠ごとに切り離す患者さんや1回服用ごとにホチキス止めしてる施設もあると思うので使いづらい点になってしまうかもしれません。

 

包装単位は100錠包装と70錠包装があります。

PTPシートのサイズは10錠ですが10錠と7錠入っている2種類あるため注意が必要です。

まとめ

新しく発売されたリベルサスですが服用するタイミングが絶食時でその後30分絶飲絶食であり120ml以下の水で服用と指導する際に患者さんから理解を得づらい可能性があります。

さらに一包化などもできないため使用に慎重になる医療機関も多いと思います。

 

しかし、初の経口GLP-1製剤であるため期待が高まってるのは事実だと思います。

そして同時に吸収促進剤のSNACが様々な製剤で使用されていく可能性も秘めていると思います。

リベルサスは1年経って長期処方ができるようになってから使用状況に大きな変化があるか見ていきたいと思います。

参考文献

リベルサス錠 HP(MSD Connect)→ https://www.msdconnect.jp/products/rybelsus/

オゼンピック 添付文書 → https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00067436.pdf

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