先日疑義紹介を受けました。
ヘパリン類似物質油性クリーム「日医工」とアンテベート軟膏は12週間と長期になると配合変化を起こすため先発のヒルドイドソフト軟膏へ変更してほしいという内容でした。
このような疑義を受けて成分は一緒なのにGEメーカーごとに配合変化に違いがあるのか調べてみることにしました。
GE製品は「日医工」「ニプロ」「アメル」「テイコク」「ニットー」の5社が製造していますがIFなどで情報を開示しているのが「日医工」「ニプロ」「アメル」の3社であったのでこれらについて比較をしていこうと思います。
配合変化の違い
「アメル」と「ニプロ」が配合変化のデータがほぼ同じ薬剤を対象にしていたのでこれらをベースにしました。
また、「日医工」のみ対象薬剤が非常に多くデータがそろっているので今回の以外にほしい薬剤の組み合わせが無い場合は最後の参考資料より確認してください。
上記画像のPDFも記載してあります。
「アメル」「ニプロ」の配合変化はほとんど一緒ですが「日医工」のみ最初の2社と結果が大きく違う薬剤が多数ありました。
3社共通でダメなのがオイラックスクリームだったので注意が必要です。
他にも「日医工」のみメサデルム軟膏、リドメックスコーワ軟膏などが配合不可になります。
個人的にはリンデロンのV,VG軟膏が4週以降は配合不可な点には注意したいと思いました。
添加物の違い
有効成分は全て「ヘパリン類似物質」ですが添加物に違いがあります。
添加物はほとんど同じですが「日医工」のみサラシミツロウが含まれていません。
そして今回は添加物の配合量には触れませんが分量の違いなどによっても多剤との配合変化が生まれるのではないかと考えられます。
まとめ
ジェネリックだから社名が違うだけと思われがちですが外用剤などに関しては添加物の違いなどから配合変化に大きく違いが出てきてしまうことが今回分かりました。
薬剤の採用を考える際などによく処方が出る配合がメーカーを変えたことにより配合不可になるなんて悲しい状況にならないように注意していきたいと思います。
コメント