薬剤師国家試験対策として少しずつまとめていこうとおもいます!
私なりにまとめた物なので不備等あると思いますがあった場合はコメントなどで教えてくれると嬉しいです!
遷移
分子などに一定量の電磁波を照射すると内部エネルギーに変化が起こります。これを遷移といい、電子遷移、振動遷移、回転遷移の3つに分類されます。
この3つの遷移が起こるために必要なエネルギーに違いがあり、電子遷移が一番多くのエネルギーを必要とします。そして回転遷移が一番少ないエネルギーで遷移を起こします。
電子遷移
遷移の中でもっとも強いエネルギーを必要として主に紫外線~可視光線の間の電磁波が必要になります。
遷移が起こる前の分子はエネルギー的にも安定な状態でありこの状態を基底状態といい、電磁波を照射して高エネルギーにして不安定な状態を励起状態といいます。
ちなみに基底状態の分子へ与えるエネルギーが足りないと励起状態にはなれないので注意が必要です。
電子遷移について詳しくやっていくと難しくなってしまうので薬学生がおさえるべきところまででまとめていきます。

電子のエネルギーについてスピンというもので考えられます。しかしスピンが細かくどういうものかをやっていくと時間がかかりすぎてしまうので下の線に矢印が互い違いにあるのが安定(基底状態)だと考えましょう。
そして上の線に矢印が行ったら高エネルギーの不安定な状態(励起状態)としましょう。
ちなみに「スピン禁止則」というものがあり原則として矢印は同じ方向を向かないという決まりがあります。
それでは本題に入っていきます。
基底状態の分子にエネルギーを加えて励起状態になった後に遷移が起こりまた基底状態に戻ります。
この基底状態に戻る時にエネルギーを放出するのですが熱で放出するか光で放出するかの二種類に分けられます。
下図の点線の矢印が熱で放出される動きです。熱で放出されるだけなので名前などは特に付いてません。しかし、光で放出する際には名前がついています。
ちなみに励起三重項は矢印が同じ方向向いてると思いますがこれがスピン禁止則の原則から外れる部分になります。

励起一重項から基底一重項になるのが通常の遷移になります。この遷移中に放出される光を蛍光といいます。
また、励起一重項から励起三重項に遷移してから基底一重項へ遷移する時に放出される光をリン光といいます。
リン光は励起三重項から基底一重項への遷移時にスピンの方向を逆にしないといけないため蛍光に比べて寿命が長いといわれています。
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