ノルアドレナリンやハンプ、オノアクトなどの添付文書の投与量にはガンマ計算を用いられています。
緊急薬に多く用いられるため身に着けておくといいと思います。
ガンマ計算とは
ガンマ計算を用いる理由はいくつかありますが例えばある薬を身長170㎝、体重80㎏の大柄の人と赤ちゃんに10ml/hで投与するとします。
これだけ大きな体格差がある場合効果が同じとはとても考えにくいと思います。
そこで考えられたのが体重と投与時間あたりの投与量を求められるガンマ計算が必要になってきます。
計算方法

上記はオノアクトの添付文書を抜粋したものです。
ガンマ計算の単位は「㎍/kg/min」が基本になりますがこのままだと1分に1㎏あたり何㎍投与するかしかすぐにわかりません。
医療の現場で用いる単位で多いのが「ml/h」のため非常に換算がめんどくさいです。
多くの薬剤は生食やブドウ糖に溶解、希釈するため濃度なども関わってくるので注意が必要です。
「1γ=1㎍/kg/min」で1分あたりの投与量になっています。しかし、現場で使用されるのは「1時間」あたりなのでそれらの数字を変えてしまいます。
さらに多くの薬剤は成分量が㎎表記のため㎍を1000倍して直してしまいます。
1γ=1㎍/kg/min
=60㎍/kg/h
=0.06㎎/kg/h
上記に体重をかけるだけで1時間あたりの投与量を求めることができます。
ここで注意したいのが投与する薬剤の量は算出できますが液量は算出できていない点です。
薬剤を希釈した場合の計算方法
60㎏の患者さんがいた場合は
0.06×60=3.6㎎/h になります。
先ほど触れたオノアクト50㎎を生食100mlに溶解した場合濃度は50㎎/100mlになります。
これを1時間あたり3.6㎎投与できるように「ml/h」で算出したいです。
答えは濃度の逆数をかけることにより算出できます。
(100/50)×3.6 =7.2ml/h
なので今回の場合は「7.2ml/h」となります。
まずはこれだけ!
ガンマ計算はそのまま覚えると計算することが多いためなるべく簡単な形に直しておいていつでも使えるように準備しておくことが大切です。

まとめると上記のようになります。
これだけ覚えればほとんどの計算に対応できると思うのでがんばりましょう!
コメント